昨日、仕事で天王洲アイルに行った。時々行くのだが、いつも浜松町からモノレールを使う。実際の乗車時間だけを取ると、新宿で乗り換えてりんかい線経由の方が短いのだが、りんかい線を下車してから目的地までが大分遠いのでモノレールで行く。同じ天王洲アイル駅でも、モノレールとりんかい線の間は、一駅とは言わないが、大分離れている。しかもりんかい線は地下の非常に深いところを走っていて、それもあって遠い。
この地下深いという意味では最近(と言っても何年も経つが)開業した都営大江戸線。これも深い。東京メトロの各線に比べて都営線は深いところを走っていて、概ね乗り換えが大変だ。
駅すぱあとなどのソフトで検索すると、乗り換え時間に結構割いているのが解る。尤も、なぜか中央線新宿経由でそれぞれの路線を検索すると、丸ノ内線の場合はJR新宿駅から丸ノ内線の新宿駅まで徒歩2分で、乗車時間以外に14分かかることになっているが、都営新宿線や大江戸線に乗り換える場合は、徒歩時間が無く、乗り換えに17分となっている。この3分の差が多分より地下に潜ることで生まれていると、私には思える。丸ノ内線の場合は、改札を抜けてホームまで10~20秒程度だが、新宿線や大江戸線は間違いなくホームまで数分かかる。
ただ大江戸線の場合、有る程度郊外へ・・・・高島平に近づくと改札までの時間は短いと思う。東京の地下鉄はそれほど錯綜して走っていると言うことだろう。
さて、そのモノレールだが、昨日の夕方、ちょっと遅れていた。既にドアの閉まった車両が構内にあり、並んで待つ列がこの時間にしては結構長くなっていた。止まっている車両は空いていた。やがて発車し、次の列車が到着した。その時間は多分5分おきくらいに走っているのではないだろうか。
車内アナウンスが入り、運転手が(ワンマン運転だから)3分の遅れであることを告げた。他の鉄道会社であれば、概ねこのお詫びと理由の告知で終わるが、モノレールは違った。
「遅れを取り戻す努力をする」という宣言があった。浜松町-羽田は第2ターミナルビルまでで、快速なら17分くらい、普通で25分程度だが、確かにそのうちの3分は大きいのかも知れない。それでも、鉄道を利用して、「遅れを取り戻す」ために、多少速く走り、なおかつ「途中駅での停車も短くするための協力」を客に求められたのは初めてだ。
それをひどいとか文句を言っているのでは全然無く、そこまで到着時刻にこだわらないといけない姿勢にびっくりしただけだ。多分、海外ではあり得ないだろう。日本のこの几帳面なダイヤというのは驚嘆に値するし、今回のように、運転手がそれを達成するために明白な努力をすることにはある意味頭が下がる。
もちろん、その3分で飛行機に乗れない人がいる可能性がないわけではないが、さすがに飛行機は乗るまでに多少の余裕を持っている人がほとんどだろう。でも、きっとそれで苦情が来たことが過去にもあるのだろうなという推測はできる。
いいとか悪いとかいう価値判断ではなく、すごいな、ということだけだが、物事にはエラーがつきもので、時には仕方ないと思うのだが。それよりも、事故がないことの方が遙かに重要だ。決してこれを余裕のなさとは取らないが、何か日本らしさと、日本人の気質みたいなものが見えて非常に面白かった。
いや、私は天王洲アイル、すなわち一つめの駅で下車したので、運転手の努力がどれほど実を結んだのかは解らないが。