由比敬介のブログ
些細な日本語のこと
些細な日本語のこと

些細な日本語のこと

 最近よく、KDDIの代理店と名乗る会社から電話がある。メタル・プラスの勧誘だろうと思う。思うというのは、詳細は聞いたことがないからだ。
 同じ女性とは思わないが、女性のケースが多い。1回は男性だった。その男性の言葉を信じるなら、複数の代理店が、恐らく電話帳などで調べてかけてくるのであろう。従って、勧誘がダブることがある。
 ところで、その男性のケースは忘れたが、女性は開口一番こう切り出す。
「あなたのお使いのNTTの回線の基本料金がお安くなりました」
 この前にKDDIの代理店であることを名乗っているので、事情さえ知っていれば、理由も分かるが、誰が考えたか解らないが、文面としていかがなものか。
 これだけ聞けば、「それはよかった」で終わる。なぜなら、お安くなったという報告だから。しかし実際には、KDDIのメタルプラスなどに契約を変えれば、従前のものよりも安くなるという、いわば未来予想図なのだ。
 であれば、「お安くなりました」は変だろう。理解でき無くないほどひどくはないが、詐欺へと進む最もたわいない欺瞞を含んだ表現とでも言えそうな言い回しに感じる。実際のところ、欺瞞でも詐欺でもなく、料金は安くなるわけだから、メリットは大きい。
 であれば尚更、怪しげに響く表現は控えるべきだ。
 私自身は、しばらく前に日本テレコムに鞍替えしているので、KDDIにするメリットはあまり大きくない。だからそのことを言って電話を切っている。もちろん先方もその一言で納得する。
「今お使いのお電話が、ご契約をNTTからKDDIに変えていただくだけで、月々の基本料がお安くなるのですが・・・・・」的な表現が好ましい。
 メリットだけをただ強調するのは、広告などのキャッチだけで十分だ。

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