母親が扇子を新しくしたという。
扇子を辞書で引くと扇を引けとある。一般に、風を送るために仰ぐ道具が扇であり、木を束ねて一端を糸で止め開けるようにした物が扇子。閉じられない物が団扇ということらしい。紙が発明された後、紙を貼るようになったと書いてあった。
扇子も団扇も中国語で、扇が日本語らしい。
扇というと、西遊記の牛魔王が使う芭蕉扇を思い出す。孫悟空が牛魔王から奪って火事を消したという大きな団扇だ。だが、芭蕉扇はそもそも場所の葉鞘を使って作った扇のことで、
http://www.hana300.com/basyo0.html
ここに写真がある。
葉鞘というのもまたあまり目にしない文字で、広辞苑によれば「葉柄の下部が茎を抱いて鞘さや状をなしているもの。イネ・ススキなどに見られる。」で、私などは必ずしも文字からどんなものであるかを想像しにくい。
いずれにしても扇子というのは中国起源で、日本で現在のような物になったようだ。
昔はよく、借金取りや、不動産屋の親父などが、開襟シャツで夏場、ぱたぱたと仰いでいるという印象が強い。別に借金取りや不動産屋でなくてもいいのだが、どうもそういうイメージがある。但し男の場合だ。女性でも和服のオバサンがぱたぱたかな。
だが、扇子にはいい香りがしみこませてあるし、なかなか手仰ぎの風はすゞやかで気持ちがいい。ふと自分でも買おうかなと思った。汗をかいてだらだら流すより、扇子で涼しげにしている方が乙ではないか。
扇子というと、京都新京極にある「大西京扇堂」という小さいお店が、妙に風情があって好きです。
http://www.onishi-kyosendo.jp/index.html
お土産用の京扇子を度々買って帰ってきたものです。
で、ここを調べているうちに、「舞扇堂」というお店のHPに出会いました。
http://www.maisendo.co.jp/
どうでも良いことですが、少し文字が混み入ってますが、色遣いなどが良い感じです。
個人的にお気に入りなのは「白壇扇子」。
http://www.maisendo.co.jp/syohin/sandalwood.html
昔母が1本持っていまして、妙な香りがしていたのを記憶してます。模様も堀抜いてあり、凝っているので、好き!<笑