由比敬介のブログ
Godiego
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Godiegoは、日本のロックグループだ。ゴダイゴといった方が通りはいい。「モンキーマジック」や「ガンダーラ」「銀河鉄道999」や、様々なCMソングで有名だ。といっても、70年代から80年代に活躍したので、今では昔の話だ。
 タケカワユキヒデは、その後、ソロでも多少テレビに出たりしていた。奈良橋陽子さんという方が多く作詞を担当していたと記憶している。なぜ作詞家の話を書くかと言えば、私にとってゴダイゴは、セカンドアルバムに始まって、セカンドアルバムで終わっているからで、それは確かに、「ガンダーラ」は好きだが、他の曲はほとんどどうでもいい。

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 この「DEAD END」というアルバムがすべてで、しかもむちゃくちゃ好きなアルバムだからだ。「袋小路」というこのアルバムは全曲が英語詩である。
 メンバーはミッキー・吉野、タケカワユキヒデ、トミー・シュナイダー、スティーヴ・フォックス、浅野孝己の5人だが、外国人(少なくとも名前は)が二人いるし、タケカワユキヒデは外語大出だし、まあ、英語詩のアルバムを出す要素は揃っている。ミッキー・吉野は元ゴールデン・カップスだから「長い髪の少女」とかをやっていたことになる。それよりゴールデン・カップスは「巨人の星」で、星飛雄馬(このひゅうまを一発で変換する最近の日本語変換はすごい)の最初のガールフレンドオーロラ3人娘が歌っていた「クールな恋」の原曲を歌っているのだ。「あいらびゅ、あいらびゅ、ふぉればもー」というやつだ。
 さて、そんな「DEAD END」だが、アルバム全体がいいが、特にアルバムタイトルにもなっている「Dead End~Love Frowers Prophecy」という曲と、「The Last Hour」という曲が好きだ。「Mikuni」は静かなバラードだが、「Dead End」は曲全体が面白い構成をしていて、特徴的な小気味いいピアノのリフで始まり、第1主題を2回繰り返し、第2主題と展開部へ進んだ後、そこから引き返して、第2主題、第1主題と進む。そして第1主題の繰り返しで終わるのだ。つまり曲全体が「袋小路」なのだ。そして最後のリフレインは、少しずつ転調して音を高くしていく。
 この曲を最初に知ったのはいつだったか忘れたが、確かテレビでライブを観たのだった。「新創世記」というファーストアルバムからの曲と、「Dead End」を演奏したのを覚えている。すぐにレコードを買った。それ以来、この「Dead End」は、何回聴いただろう。ほとんど飽きたことがない。歌えと言われたらきっと歌えるだろう。歌詞を覚えている。残念ながらカラオケ屋にあった試しがないが。
 
 タケカワユキヒデの歌はどこか空気が抜けていて迫力はないが、とてもユニークで、彼にしか歌えない歌を歌う。以前にテレビで昔の歌手が最近のヒット曲を歌う番組があり、たまにそれに出ていたが、人の歌を歌うとあまり上手く聞こえなかった。メリハリやアタックがないのですべての音楽が流れてしまう。
 しかしこのアルバムではそんなタケカワの歌唱はほとんどプラスに働いていて、非常に良く仕上がっている。
 ゴダイゴがなぜゴダイゴなのか由来は知らないが(あるいは後醍醐か?)、英語に直す時にGodiegoとした覇気はこれ以降のアルバムには、少なくとも私は感じない。Go-Die-Goというグループ名とDead Endというアルバムタイトルはまさに私の感性にしっくり来る響きだったし、それに負けない内容であった。
 もともと「僕のサラダガール」というCMタイアップでデビューした彼らだから、むしろこのアルバムは彼らの本質を外れた物だったのかも知れない。

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