由比敬介のブログ
Suica
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Suica

 昔は定期を駅員に見せていた。切符は駅員に渡していた。
 自動改札ができて、切符は機会に吸い込まれるようになり、定期はそこを通過し、定期のようなプリペイドのイオカードなどができた。そして、タッチ式のSuicaが出てきた。なんだかんだいいながら、JRの選択は正しく、今のところ私鉄のパスネットよりも便利だ。パスネットが便利なのは、ほとんどすべての私鉄(JRを除く)が関東圏で使えることだろう。
 今は、Suicaタイプに統一され、JRも含めて使えるようになるという噂を聞いた。そもそもJRだって私鉄だろうに。今は日本に国鉄はない。都営とか、地方の行政が営業する電鉄と、第三セクターが、公営に近いのだろう。
 その都営地下鉄がパスネットグループでJRのみがそれに参加していないという辺りが、元国鉄だけのことはあるが、私も含めてほとんどの人が私鉄とJRという分け方をする。そしてその私鉄の中に都営が入っているという非常におかしな分類だ。
 
 いずれにしても、次の段階はクレジットカードや、電子マネーとしても使えるSuica型の切符カードがしばらくは主流になるのだろうが、実はクレジットカードとしても使えるのに、「入金」という作業が必要になる。そして、Viewカードが使えるチャージ機は非常に少ない。大きな駅にしかない。なんだか便利なようで不便なのだ。
 ただ、これが駅だけでなく、街中でも使えるようになれば、財布は非常に軽くなり(今でも十分軽いは軽いが)、現金をあまり持ち歩かなくても良くなる。
 個人認証の問題も、指紋だ、手の平の静脈だと、個人を特定する方法がどんどん開発されている。
 ペリー・ローダンで人間の「個体放射」というのが出てくる。それがIDのようになって個人を識別できるものだ。
 今や、個人を特定することで、財布を持ち歩かなくても買い物ができる時代はすぐそこまで来ている。本当のキャッシュレスだ。
 個人情報をコンピュータで管理し、背番号を付けたりと言ったことには、非常に反発が強い。曰くプライバシーの侵害。だが、プライバシーというのはそんな物だろうか?
 もちろん、個人のすべてを国家が管理するなどというのは論外だし、私生活に他人や公的機関が踏み込んでくるのは誰でも嫌だろう。自ずと制限は必要だ。
 しかし、ある程度の把握は逆に、いい面もある。
 先日のならでの少女殺害事件でも、犯人に関しての個人情報をもっと把握できていれば、犯行を防げたとまでは思わないが、犯人確保はもっと早かっただろう。
 もはやこういう世の中で、国家よりも、あまり知られて欲しくない金融業者や悪徳商法の人間にこそプライバシーは漏れていたりする。
 個人の購買履歴や、様々な情報は集めようと思えば、様々な手段で集められるに違いない。それは情報社会の好ましくはないかも知れないが、一つの特徴だ。
 その社会を制御していくためには、逆に個人を特定できるようにして置くことは必要であるような気もする。
 住基ネットなどというお金ばかりかけて、あまり内実がなさそうなシステムではなく、もっと社会と個人が幸せになれる、個人管理システムがあるような気がする。
 少なくとも、個人が特定できない限り、Suicaだって、便利なだけの道具ではない。
 情報社会の至便とプライバシーの問題は、常に諸刃の剣であるような気がする。

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