由比敬介のブログ
DVD-VRという規格とコピーワンス
DVD-VRという規格とコピーワンス

DVD-VRという規格とコピーワンス

 ようやくハードディスクレコーダーを買った。
 昔と違って、昨日の済む済みまで考えて購入するということはなくなったので、購入してからいろいろな機能を試したりするのだが、何とも、昔の聴きに比べると複雑だ。
 単純に年取って、機械ものが苦手になったというのとは違う。明らかに多機能だし、様々な制約や、思いもかけない機能もある。
 そもそも、マンションで、しかも賃貸なので、購入したからはい、地デジも自由に見られますよ、という環境にいるかどうかも確認したわけではない。運が悪ければ映らないと思っていた。
 案に相違して、簡単に映った。
 接続も簡単だったし、そこまでは苦労はなかった。
 しかしリモコンのボタンの多さには辟易する。慣れるまで大変だ。
 どうやらスカパー!やWOWWOWも映るようだし、お金さえ払えば、デジタルでいろいろな番組も楽しめるらしい。・・・と、それほどテレビは見ないのだが・・・・・
 いや、新聞を取らない分を、報道番組とインターネットでカバーしようとしているから、視聴時間は決して短くない。お昼前と夕方、夜の10時以降と、報道番組をはしごする。時には7時と8時45分のNHKも。
 でも、ドラマもあまり観ないし、映画はレンタルしてるからなあ。
 でもまあともかく、地上波のアナログとデジタルを比べてみると、デジタルの方がきれいに映るのでそれで録画してみる。
 さてここで問題はデジタル放送にはCPRM(Content Protection for Recordable Media)という技術が使われており、さらにコピーワンスという取り決めがある。
 これで録画したソースは、まず、CPRM対応のディスクで無いとコピーできず、さらにコピーではなく、ハードディスクからの移動しかできない。しかも、VRという、通常のVideoモードとは違う方式でしかDVDに移すことができない。
 これらの方法を経て、パソコンなどで再生しようとすると、結局VRモードに対応したドライブなどほとんど無いに等しいので、所詮再生できないことになる。
 また、ビデオと違って、DVDはメディアとしては弱い。傷が付くと再生に支障を来す場合もあるし、誤って壊す率もビデオよりは高い。にもかかわらず、コピーワンスという仕組みによってバックアップを取ることができない。
 無償にせよ有償にせよ(地上波、BS、CSに係わらず)、有償であればお金を払って番組を見ているわけだし、無償であっても、CMを通じて間接的にお金を払っているのは視聴者であるから、現実的には有償な分けだ。
 録画機器を製造し、販売しながら、その利用方法を過去よりも不便にすることが、「著作権保護」という美名の影で行われている。消費者の利益よりも生産者の利益が優先されているのが現状だし、今後の方策だ。
 放送メディアと録画機器などのこういった方策に関して取り決めを行う政府の会議は、安倍政権になってから、その半数が生産者サイドに取って代わったというのを物の本で読んだ。この政権は改革改革と言いながら、非常に旧態依然とした部分が多く見られるし、「美しい国」などという抽象的で意味の分からんことを最初から言っているので、期待はしていなかったが、今度の参院選で、徹底的に負けると言いように思える。
 まあそのことは置いておいて、録画したものをどんな方法でも、再販売するという、言わば著作権法が最も守らなくてはいけない、著作者の権利は、その法律で守られるべきで、機器に余計な仕組みを入れて、日常的に家庭で楽しもうという人間の権利を阻害すべきではない。
 DVDのリージョンコードやなどとも同じだが、悪意の犯罪者を取り締まるために、消費者にとって有用な機能をコントロールしようというのは、おかしな話だ。
 最初から「録画」とか「ダビング」というのが物理的にできないのであれば(この世の成り立ちとして)、仕方ない。この世で光速より速いものはないと言われれば、人間はそう遠くまでは行けないだろうというのと同じくらい、あきらめは付く。
「著作権保護」だか何だか知らないが、著作権は立派な権利だとしても、著作物を購入する消費者がいなければ、商売なんて成り立たないのだということを、今一度考えるべきなのではないか!
 やはりそう思う。
 あらゆる商売の基本は、結局客だ。・・・・社会保険庁や政府や政党も同じだ・・・・国民が客だ。
 映像や音楽を事業として扱う人間は、そこをもう一度考え直すべきだ。・・・・いや、大変なのは解るが・・・・・
 
 
 

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