チャンネルというのは元々通路とか水路という意味で、発音は最近よく言われる「チャネル」に近く、「チャンル」により近い。電波の通り道として、テレビのチャンネルという意味が出てきたらしい。火星の模様が、Channelをcanalと間違えて運河があるということになったというようなことをどこかで読んだ気がする。川のような筋があると言ったのが運河があるということで、知的生命がいるのでは、という風に誤解されたらしい。
ところでテレビのチャンネルは、子供の頃には1・3・4・6・8・10・12とあったように思う。全部で7チャンネルだったわけだ。10チャンネルをNET、12チャンネルを東京12チャンネルと呼んでいた頃の話だ。私は埼玉に住んでいたので、実際には見ることはできなかったのだが、テレビ埼玉が確か14チャンネルくらいで増えたように記憶している。いわゆるUHFだ。テレビ神奈川とかもそうだ。
旅行に行ったりすると、地方のチャンネル数の少なさに驚いたものだった。これは電波の到達距離に関連しているわけだ。電波は、その波長が短いほど遠くまで進むらしく、昔は短波放送というので海外のラジオも聴けた。電波は電磁波の一種で、光と、いわば同じ種類で、だから光と同じ速度で進む。1秒間に30万キロ進むわけだ。それでも太陽まで8分以上かかる、この世で一番速いのだが。
最近では、そこにBS、CS、等が加わり、チャンネル数は相当多い。ケーブルテレビで受信できるそのほとんどは、CSのチャンネルだが、BSやCSは衛星を経由して自宅に届くから、その衛星からの電波を捉えられれば、地方間の格差はないわけだ。有料のチャンネルを加えると、100くらいはあるのではないだろうか?
リモコンでは12まで大概ボタンがあり、これは12チャンネルまであった時代の名残なわけだ。なぜなら今では12では到底足らないからだ。これだけ多チャンネル時代にあって、巨人戦の視聴率が低迷している等というのは、実は当たり前のことのように思える。
家族用に携帯を1台追加した。ボーダフォンの家族定額通話に惹かれたからだが、その1台がテレビやラジオを受信できる。ただ、テレビの映りは最悪で、到底見る気にはならないし、FMの音質も良くない。なんだか余計な機能にも思えるが、実は旅先などで役立つような気もしている。ただ、何でもかんでも電話に付属してればいいと言うわけではなく、逆に何か他の物に電話の機能が付いていればいいのかな?なんていう風にも思わないわけではない。
これだけチャンネルが多くて、そんなに皆さんテレビ見ているのだろうか?今年はヤクルト主催ゲームをフジが有料チャンネルで独占しているので見ることができないため、野球もあまり見ていない。以前、WOWOWも契約していたが、全く見ないので解約した。何となくチャンネルが増えるとありがたいような気もしていたが、所詮見ないのでは、あまり意味がない。
どれほど有意義な使い方ができるか、と考えてもなかなか無いものだ。
これは例えば、DVDが発売になったので購入したはいいが、なかなか見ないというのと似ている。あらゆる無駄が無用ではないが、テレビに関しては、オンデマンドが主流になってくれば、いずれは淘汰されていくに違いない。