愛知万博で手作り弁当が許可されたことが話題になっている。
私は万博自体にそれほど興味がなかったので、弁当も飲み物も持ち込み禁止だと言うことを聞いて驚いた。食中毒とか、テロとかの防止だそうだが、普通に考えても、そのうちの理由の多くは、別のところにありそうだという予想はつく。
恐らくディズニーランドなどを参考にしている部分もあるのだろう。だが、片やただのエンターテインメント産業で、普通の営利企業であり、万博は財団法人だが、結局のところ自治体の運営ということだろう。大分違う。
尤もそんなことよりも、10万人以上が入場するのに、食事をする場所は6千人しか収容できないことと、いかにも足元を見た料金設定であろう。単純に人数で割ると、16~17回、最初の頃の15万人で計算すれば、25回入れ替えなければならない。最長時で9:00~10:00の開場なので、30分から1時間交代で入ればいい計算だが、入場してすぐ食事をしたり、夜10時の直前まで食事をという人は少ないだろうから、混んでいる日はファーストフードを歩きながら食べるとかになるのだろうか?
それでも手作り弁当だけと、少しでも持ち込みを少なくしようとしているのは見え見えだ。
そもそも入場者数は予想を大きく下回っているのだから、当初の見込み利益から考えても、大分利益も下回っていると見るべきで、今回の措置はそれに拍車をかけるだろう。
万博の意義そのものには、私はそれほど否定的ではない。世界各国の協調が為されるのであれば、それもいい。ただ結局世界を見てみると、こういう場で自国をアピールはするが、他の場面では険悪な状況にあることもままあるだろう。環境保護とか、「愛」というテーマに掲げられた者の大きさに比べて、そのやり口は何かすごく俗な感じがしてしまう。
時には理想のみを追って、理想に協賛する人たちの手だけで、美しいものを作り上げると言ったことがもっと前面に出た博覧会でもいいような気もするが、歴史の中で、結局は博覧会と言っても、最大の目的が観光資源でしかないことはあまりに明白で、そして少し寂しい。
入場者数の多さよりも、掲げた理想の美しさ、大きさにこそその真価があるような博覧会に、最終的にはなることを今更だが願ってやまない。
大阪万博では中学生だったのですが、あまりの物価の高さに、おみやげはほとんど買わなかったし、無理を言って親父に連れてきて貰ったので、食事も飲み物もガマンしたことを思い出しました。確かに地元に人たちには、稼ぎ時なのでしょうが・・・。せっかくの思い出になる行事でしたが、その1回きりしか万博には行きませんでした。トラウマの第一の原因だよな~