最近のカップ麺は非常に種類が多い。価格も150円から倍くらいのものまである。そして、ある程度はその価格差に間違いはない。高いものはそこそこ美味しい。ただいずれにしろ、これは味覚の問題なので、高くても美味しくないものもあれば、安くても美味しい物もある。
カップ・ヌードルやどん兵衛、赤いきつねなどほとんど定番化して無くならない商品がある反面、一月もしないで消えていくようにさえ思えるものもたくさんある。現実問題として、新しい物が続々出てきても、最早味の違いが分からない。このラーメンは絶対以前に食べたどれかと同じ味だ、程度の共通した味がどこかにあったりする。
カップヌードルとどん兵衛が違うのは当たり前だとして、有名なラーメン店の名前を冠した××という商品と、同じくらいの価格で出ている醤油ラーメンは、場合によって食べ比べでもしない限り解らない場合もありそうだ。つまり、同じ味が繰り返し、違うパッケージで出たとしても、少し間を開けさえすれば、ほとんどの人のは解らないだろう。
一つにはカップ麺ばかり食べて生活している人もそうはいないだろうという理由にもよるが。
ただふと考えてみると、では一般的な料理はどうだろう?
極端な話をすれば、A,B,C,D四つのトンカツ屋で食べるロースカツ定食のカツは、どれほど違うだろうか?もちろん特徴的なカツもあるだろうが、一般的なロースカツを食べて、それほど味の違いが分かる人はいないだろう。チャーハンだって、寿司だってそうだ。
もちろん、一皿100円のマグロと、数千円するマグロが同じ味では困るが、数千円のマグロは、その場で食べ比べてみなければ、A寿司店とB寿司店の差はそれほど解らないだろう。
多くの行列ができるお店も、実は、前評判などでインプリンティングされているケースは多いに違いない。その店と遜色ない味の店は意外と近くに何件もあったりするのかも知れない。少なくとも、私にはそれぞれの店を断定的に評価できる舌はない。
ただ、TVチャンピオンなどを見ていると、それを解る人も、少なからずいるということは頷ける。但しそれは一般的ではないだろう。
カップ麺も実はそうで、だからといって、同じものは飽きる。その飽きを踏まえた上での商戦略ということになるに違いない。それでも定番はあるのだ。サッポロ一番の塩ラーメンとか、チャルメラとか、何十年も生き残っている商品があるのだ。
カップ麺に関してもう一つ思うのは、最近はちょっと減ってきたようにも思うが、1.5倍というような大盛りが結構幅をきかせていたりすることがある。若い人とか、大食いの人とか、当然のことながら需要はあるに違いない。しかしコンビニで、そればかりが一時期並んでいたようなときがあって、辟易した記憶がある。
まあ、カップ麺ばかり食べていて、身体にいいはずもないが、忙しいときなどは、それですませることも多い。私は新しい物好きなので、比較的知らない物が出ると手が出てしまう。そういう意味では、最近の多くの種類がどんどん出てくるのはいいことだ。
ところで、カップ麺で1食をすませてしまうことも結構あるのだが、なぜか1個290円などと見ると、異様に高く感じてしまう。マクドナルドだってセットで500円だ。非常に安いはずなのに、なぜだろうか?そういう意味では、カップ麺というのも、製造元にとっては受難多き食べ物なのかも知れない。