由比敬介のブログ
楽典
楽典

楽典

 楽典の本を買った。
 そもそも楽典は私に音楽の授業を嫌いにならせる最も大きな要因となったものであるが、今更にそれの本を買った。今読んでも、なぜ音楽が嫌いになったのか解るような気がする。私には数学以上に難解だ。
 クラシック音楽をちゃんと聴くようになったのは大学1年の時なので、それから30年近く、聴くだけなら楽典などは必要がないことは十分に証明されている。今もこれを書きながら、かかっているのはハイドンの交響曲だが、美しく耳に響いており、ある意味、それ以上は必要ではない。
 しかし、ふと思うと、譜面を見てもっと解ったら楽しいとか、現代音楽も別の角度から楽しみたいとか、なぜ演奏者によってこれだけ解釈が変わるのかとか、そういうことを少しでも知りたいと思い、取り敢えず簡単そうなやつを買ってみた。
 五線譜から始まっている。
 さすがに五線譜のハ長調くらいは解る。だが、楽器をやらないので、楽譜を見ても音が解らない。これは楽器をやっているかどうかだけが問題ではないらしいが、スコアもできれば読めるようになれば面白いはずだ。
 内にはマーラーの楽譜が何冊かあるが、これはもう20年以上前に購入したものだ。最近では手に取ることもない。
 ほとんど義務教育以上の音楽を学んでこなかったし(確かに高校でも少し学びはしたが)、独学もこれまでしてこなかった。五十の手習いとか六十の手習いという言葉があるが、それよりは早いが、少し音楽の勉強を始めたいなと、最近思っている。但し人からものを学ぶのが非常に苦手なため、基本的には独学ということになる。もちろん、学校などに行かなくても良ければ、多分教わることも可能なはずだ。とにかく学校で学ぶことが嫌いらしいので。
 楽典の典という字は掟とかしきたりという意味があるようだ。楽典は英語ではmusical grammarで、音楽の文法ということになるのだろう。言葉も文法を覚えれば、理解はし易くなる。知らなくても会話はできるかも知れないが。音楽も同じことだ。決まりを知らなくても歌は歌えるし、努力すれば楽器も弾けるようになるだろう。だが、知っていた方がよりよい。
 取り敢えず目標は「作曲ができるまで」だ。先は長い。

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