由比敬介のブログ
中国が外国産アニメを規制
中国が外国産アニメを規制

中国が外国産アニメを規制

 中国では全国のテレビ局でゴールデン・タイム(午後五-九時)に日本など外国製アニメを放映することを禁止することになるという。
 こういうニュースを見ると、改めて中国は共産主義国家なのだなあ、という思いを強くする。テレビアニメまでが国策の一部になるということを、中国の人々はどう見るのだろうか?
 自ずと無規制の世の中というのは存在しないと思うが、国家が上から押さえつけるような形でそれを実現するかどうかの境目というのはいったいどの辺りにあるのだろう?
 先日何かの番組で、「総理大臣が失敗したら、国民が罰金を払う」という主張を議員にさせて、芸能人などがそれに共感するかどうかという番組をやっていた。実は、そこの結果しか見ていないので、どういう主張だったかとか、具体的なところは解らないのだが、日本の総理大臣やアメリカの大統領など、多くの国では国家の元首を国民が選んだという建前になっている。アメリカの大統領も直接選挙だとはいうが、選挙人の制度など、完全な直接選挙による多数決にはなっていない。まして日本では、小泉純一郎以前の総理大臣の就任当時の支持率を見れば、到底国民が選んだとは言えない数字なので、「総理大臣の失敗を国民が取る」というような法律が容認されるはずもない。
 しかし、中国などでは、結果的に人民の代表は人民が選んでいることになっている点では、日本やアメリカと見た目だけはあまり代わらないような気がするが、内実は大きく違う。明確に共産党の中からしか選ばれない代表は、党の指導者階級の意向を汲んだ、少なくとも元首であるだろう。
 この元首という表現も、なかなか問題があるので、突っ込まれそうなのだが、あくまで、政治的な一国の代表という意味でここでは使っているので、日本に元首はいないとか、そういう表現的なことはこの際無視する。
 中国がアニメを規制するのと、アメリカが暴力シーンを規制するのと、日本が性器の映像的な露出を規制するのと、どれも言ってみれば国家による表現の規制な訳だが、何となく違うというのは多くの人が解ることだろう。しかし、今のようにアニメが社会的地位を得る前、PTAなどが漫画を悪書としていた当時に、仮に国家が、アニメを何らかの形で規制していたらどうだったろう?
 例えば、権力を握るものが交代できないという意味であれば、北朝鮮のような独裁国家を極として、中国のような共産主義国家、かつてのソビエトのような社会主義国家等、一部の人間が権力を掌握し、政治を推し進めるというのは非常に嫌なことだ。しかし、自民・公明の多数派が国会を牛耳っている現状は、それとほとんど変わらないような気もする。
 昨年の年金法案など、まさに世論とは大きな隔たりのある法案を無理矢理通してしまうところなど、結果的にはそれほど中国などと違いを感じない。
 
 自由主義国家がうまく機能するためには、いかに国民の求める政治を政治家が行えるかで決まるので、少なくとも今の日本は、そうではないような気がする。確かに、共産党や社民党はあるが、彼らが政治を変えられるとは思わない。それは非常に感覚的なことだが、あながち間違ってはいない。確かに多くの問題提起はできるが、それだけだ。彼らが票を取れない、つまり国民の意思がそこにはないと言ってしまえばそれまでだが、しかし、ではなぜ、多くの人が自らが投じた票で、選出された多くの議員が運営する日本という国家が、国民の意識を反映することが下手なのだろう?
 
 私は政治学を勉強しているわけでもないし、ごく普通の日本国民なので、その辺りがどうもよく分からない。「ドラえもん」をゴールデンタイムで見たい中国人が見られないという現実と、結果的に税金などを無駄遣いされている日本国民の間に、それほど大きな差があるのだろうか?
 

1件のコメント

  1. 機動戦士ガンダムSEED

     改めて日本というのは本当に「自由」な国だと思います。
    あの、アメリカさえ現時点でも共産主義は取り締まりの対象と聞きます。戦前の日本の様々な統制を今の人たちは知らない。だが、世界の他の国々では本当だと言うことを日本人は知らない・・・。幸福に浸って居すぎるのは、もしかしたら問題なのかも知れません。
     正直日本は甘すぎますね。逆に中国はあくどすぎます。もうIBM PCも中国製ですから・・・
     でも誤解しないで下さい。私は右翼でも国粋主義者でもありません。単なる利己主義者なんですから・・・泣

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