由比敬介のブログ
ペット
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 一口にペットといっても、現代では犬や猫ばかりではない。ペットを辞書で引くと「愛玩動物」とあり、愛玩を引くと「(小動物などを)大切にしてかわいがること」とある。まあこれはペットの一般的な理解とまさに一致するところだろう。
 爬虫類や両生類、あるいは昆虫や魚など、人によってペットはいろいろだと思うが、多くは犬猫だ。動物病院がかつて「犬猫病院」といわれたゆえんだ。
 私は犬も猫も好きだが、世の中には「犬派」と「猫派」もあるらしい。確かに犬と猫は大分違うというのは解る。私自身は猫を飼った経験がないので、人づての話や物の本が参考にはなるが、どう考えても犬の方が従順だ。ところが人間というのは面白いもので、従順であればいいという人ばかりではなく、言うことを聞かない方がむしろ可愛いと考える人もいるのだ。男女の好みともある意味通じるところがあるような気がする。
 そう、ペットというのは実は、恋人や家族などとちょっと似ていて、実際に長く暮らせば家族の一員になったりする。
 先日ニュースで、都営住宅のどこだかが、ペットを急にだめだと言われるようになったという話と、立川の都営住宅ではペット可の実験をしているというのを見た。
 そもそもペットをマンションでは飼ってはいけないというのは、いつ頃から言われているのかは知らないが、暗黙の了解のようになっている。一つには、靴を脱ぐという生活をする日本人の独特の生活環境も影響しているように思える。同時に、家というものに世界でも有数の高額なお金をかけなければならない(ニューヨークなどもっと高いところもあるかも知れないが)生活環境も影響しているだろう。
 ペットの被害というのは、猛獣や極端な野生系は別にして、鳴き声や臭いが主な嫌われる原因だろう。だが今では臭いは、いい商品も沢山出ているので周囲の家に影響を与えるほどの被害を出すことは、ちょっと気をつければないだろうし、鳴き声も、家の中であれば、それほどひどいこともないように思える。人間同士のケンカや怒鳴り合いの方がよっぽどうるさい場合もあるだろう。
 大型犬などは、多少の不安は確かにある。時折噛まれたというニュースもあったりするから。同じ理由で猿などもそうだし、猫は勝手に出歩くと子供が増えたり、盛りが付いたときの夜中などは相当うるさいこともある。
 しかし、都会に住んでいると、電車の音や車やバイクの音、選挙の時は選挙カーなど、多くの騒音に実は囲まれていて、犬や猫が家庭内で多少吠えたとしても、実はそれほどの音量ではないはずなのだ。むしろそれは、犬猫が嫌いという、嫌悪が先にあると思う。
 先日、電車内の化粧の話を書いたが、「個と公」の区別がつかなくなっているのだとテレビで言っているのを見た。しかし実は、化粧は自分の家でするものだという、それほど絶対的でもない固定観念があるからに他ならない。それは、人前でキスすることを不快だとするのが、アメリカやヨーロッパへ行けばごく自然の行為だったりして、しかもじっくり考えてみれば、理屈でそれを悪いことだと断じることが意外に難しいことは、ちょっと考えれば解る。
 もちろん、どんなことでも急激な変化や、伝統や文化からの脱却は簡単にはいかない。だが、そうやって時代は変わっていくのだし、「言葉がなってない」としても、今では大人だって「ださい」と平気でいう時代だ。変化は不快とか過去への礼賛を否定するところから、自然に起こってくるものなのだ。その時折の多くの人にとって、いい変化ばかりではない。
 高校生に長髪を禁じることが教育の一環だと信じている大人がいても、恐らく今ではそう思ってない人の方が多い。パーマで怒る前に、自分の同僚や妻がやっていることを、高校生であるというだけで否定する根拠が、実はないというところから、世の中では何が良くて何が悪いのかを教えていくことの方が大切だと思う。
 ちょっと話がそれたようだが、つまり、ペットというのも実は、自然の成り行きで、今では多くの人が家族の一員のようにして、例えばお年寄りが老後のよすがとしたり、子供のできない夫婦が子供の代わりに可愛がったりと、各々の状況も含めて単なる趣味というだけでは無い部分も相当な割合ではあると思う。
 海外のように、ところ構わず糞がしてあるのもどうかと思うが、そういう意味では、かなり散歩の糞の処理は日本では良くなってきているように思う。
 社会的な関係というのは、一つには迷惑をかけないという視点が大切だが、同時に、ある程度の許容、「許す」という文化も必要だ。この許すというのは、殴られて相手を許すとか、先日奈良で捕まった大声で嫌がらせをするオバサンを許すとか、そういうことではなく、日常生活の中で、違った考え方をしていたりするのが普通の近所で、相手を自分の考えに押し込めること無しに、許容していくことだ。
 それは裏を返せば、あまりにうるさければ、「しずかにしてくれ」という自由と、それに反発せず、気をつけるという譲り合いを含めた良好な関係を築こうという互いの努力がいつでも必要だと言うことだ。
 近所に迷惑をかけないように、でも自由な環境でペットが飼える方がいいではないか。
 ただ私は一人暮らしだし、ペットが可哀想なので、今はまだ飼う気はないが。

1件のコメント

  1. 矢沢 安里

    近所のいじめ!!うつ病の為引きこもりになり・・ワンコを飼うことに・・誰にも文句は言わせないと・・ラブラド-ルを購入!半年間の訓練・・!住民がいないときを狙ってのさんぽ・・!3軒隣のhさん・・とても仲良くしていました。私が美容師なので毎月五人の髪を切り・・・職場が近くなったため「こちらへ」と言ったことから仲が悪くなり・・そして・・都住宅に・・廊下に犬の毛が・エレベ-タ-からオシッコの臭い・吠えてうるさい・・・・廊下に毛がおちるほど短毛種だからないし、エレベ-タ-に乗せたことない、訓練してるのだから吠えない!悲しいです。私は、近所にホラフキとまでうわさをながされ、薬の副作用で30kg太ったのに子供がワル?だからとまたうわさをながされ・・・ワンコの事・・どうしても飼いたい!負けたくない!       愚痴でしたm(__)m

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