由比敬介のブログ
浅田真央
浅田真央

浅田真央

 最近のこの体たらくは難だろうと、自分でもちょっと呆れているのだが、いずれエンジンがまたかかるだろう。1年365日とすると今回のエントリーが366件目なので、ちょうど1年ということになる。
 さて浅田真央だが、先日のグランプリ・ファイナルとかで素晴らしい演技で優勝をした。
 ルールで2ヶ月くらいの差でオリンピックには出られないとかで、日本スケート連盟などにはどうにか出せるようにメールやら電話やらが鳴りっぱなしだというニュースを先日流していた。
 しかしルールとは言っても、そんな昔にできたルールではない。それ以前はジュニアの優秀選手だってオリンピックに出られていたようだ。ルール改正の元になったのは、アメリカの選手が15才で金メダルを取った後、プロに転向したためだという話も聞く。
 アマチュアで金メダルを取った後、プロになろうと選手の自由だし、そもそもオリンピックがアマチュアの祭典だなんて嘘だし(いくらでもプロが出ている場合があるだろう・・・サッカーにしたって無くなってしまうが野球だって)、そのようなことで、今回のルールができたのだとしたら、委員会を運営する人たちは、あまり頭が良くない。
 実際には医学的見地からだとか言っているが、だとすれば、他の大会は問題なくてオリンピックだけにそのような決まりがあるということは、オリンピックというのはよほど身体に悪い何かを秘めているとしか解釈のしようがない。仮に身体に悪いのであれば、煙草と同じに子供にはスケートでテクニッカルな技はしてはいけないと、法律で決めたっていいくらいだ。
 しかし、では身体に悪いからと、彼女たちの多くが練習をしないのか、オリンピックに出ないからと、ゆっくり身体を休めるのかと言えば決してそんなことはない。つまりは今度のルールは屁理屈に過ぎないのだ。
 ルールーだから仕方がないとよく言う。スケート協会の何とか部長は、平社員は社長に直に意見が言えないという、直訴は切り捨て御免のような例え話をして、ご理解いただきたいようなことを言っていたが、ああいう考え方の人が上にいるとすれば、新しいことはあまり生まれてこないだろうし、多くのことが保守的になっていくしかない、としか、少なくともニュースの部分からでは印象を得られなかった。
 しかも、これからがある浅田よりも、今がんばっている他の選手を、トリノでいかにいい演技をさせるかなどと言っていたが、ちょっと首をかしげる表現だ。
 かつて世界一になった村主章枝の今と浅田真央を比べてみると解るが、誰でもそのピークがある。
 オリンピックは4年に1回。その中で2ヶ月違いで行けないというのは、最も運のない生まれといえよう。4年後の浅田真央がどれだけの演技をできるのか、オリンピックのスケート界を運営する人々は、その保障ができるのだろうか?
 今しかないかも知れない少女の可能性を、説得力のないルールだけで壊してしまうことが、いいことなのだろうか?
 確かにルールというのは守るためにある。しかしあらゆるルールが正しいわけではない。人が決めるルールは人が変えればいいだけのことではないのか?
 安藤美姫は独特の雰囲気を持っていて人気がある。世界で唯一4回転ができるが、このところは転倒ばかりで、なぜかエキジビジョンでは4回転を飛べたりすると、用は本番に弱いのだという印象を持つ。そういう意味では個人的に共感する部分が多いが、それではオリンピックで活躍できない。
 どう考えても、世界一の演技ができる可能性がある選手を、4年間待たせるというのはどうかと思うのだが。

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