由比敬介のブログ
ストリートビュー
ストリートビュー

ストリートビュー

「「ストリートビュー」法規制検討を、町田市議会が政府などに要請」
 という記事がImpressWatchに載っていた。
 もちろん本国アメリカでも問題になっているこのストリートビューだが、世界的規模で見ると、非常に狭い範囲しか、まだ見ることができない。しかも適宜更新されるわけでもないので、風景が変わっても、しばらくはそのままだろう。
 
 基本的にこういう類の新しいテクノロジーが待ち受ける批判は必ずあり、例えば出会い系サイトが悪の温床と一部には信じられているように、功罪がある程度の時間を経ないと分からないことが多い。
 今回はプライバシーとか、個人情報というくくりで、おそらくは批判があるし、「覗かれてる感」がある人もいるかもしれない。実際に人物も写っているし、遠目で見ても、あ、これは誰々だと分かる場合もあるかもしれない。
 実はこんなものは、最初から「消して」おけばよかったのに、と思わないでもない。人物や車は、実際のストリートビューには邪魔だ。臨場感とか、現実の風景としてはいいのかもしれないが、地図の延長としてのストリートビューには不要だと思う。このくらい、Googleには手間を惜しんで欲しくなかった。
 現実問題として、今回の町田市議会の
 1)当該サービスにつき国に寄せられた意見の実態調査をはじめ、現状把握に努めること。
 2)インターネットを利用しない国民に、必要な広報活動を行うこと。
 3)住居専用地域の公開の適否につき、国民の意見聴取の上、事業者に対する指導を行うこと。
 4)個人や自宅等を無許可で撮影し、無断で公開する行為につき、都道府県迷惑防止条例上の迷惑行為として加えることを検討すること。
 5)必要に応じて法整備を行うこと。
 の要請は、大まかな部分はやむを得無いとも思える。ただ、4に関しては、今までテレビで、いくらでも映していた。もちろん、場所を特定するのは難しいが、それでも、自宅が写ることに関して、許諾を求められる例は少ないと思う。近所で事件があれば、嫌でも映る。
 
 この点では、迷惑である部分と、利点である部分がどうなのかを、きちんと判断すべきだ。
 たまたま、明後日町田市までコンサートを見に行くのだが、初めてのところで、よく分からない。大きな会場でもないし。もちろん、昔と違って、今は住所一発で詳細な地図が出るので、それでもかなり効果がある。だが、実際にストリートビューで見ていけば、風景も分かるので、まず迷わないと思う。最初から店構えばかりでなく、周囲の様子まで分かるからだ。
 極端に言えば、玉川学園駅から、会場まで、実際に道路をシミュレートできる。
 実際にやってみると、線路沿いのフツーの住宅街のようなところをずっと歩いていくと、数件お店がある中に、目的地があるのだが、これだけで、1回行った気になる。
 こういうメリットもあることを、果たして議員さん達は意見書に書いているだろうか?
 先の出会い系サイトもそうだが、おそらく、その中できちんとした出会いを実現している人たちだって、少なからずいるはずだ。実際の犯罪は、そういう経路や技術、サービスの中で起こっているかもしれないが、この世に犯罪がある以上、ましてやそれとはまったく関係のない場で多くの事件は起こっているわけで、技術や場が問題なのではなく(そういうものもあるかもしれないが)、基本は人の生き方や教育にこそあるのだ。
 新しい技術を良好に生かすことがいつでもできる社会を構築していく方向に、考え方を向けていくべきであるような気がする。
 
 ストリートビューで、世界旅行ができる日が来るといいなあ。・・・凱旋門とかニューヨークではなく。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です