由比敬介のブログ
宝くじ
宝くじ

宝くじ

 年末ジャンボが発売になった。日本人の多くがギャンブラーに変身する時期の一つだ。年末ということで実際に一番多いだろう。
 ギャンブルの多くは射幸心を煽るというのが、日本で許されていない理由の一つになっている。だが、射幸心という意味なら、以前にも書いたが、宝くじだって、パチンコだって競馬だって一緒だ。競馬で万馬券を1万円買っていれば100万円が懐に入る。合法だ。だが、点100くらいのレートで麻雀をやっていると、きっと賭博罪が適用されるに違いない。所詮ギャンブルに対する法律というのはその程度のものだ。掛け金が暴力団に流れるというのなら、そのルートをきつく取り締まるとか、競馬やパチンコの業界のような仕組みを作れば、石原慎太郎がやりたがっているカジノだって、別に悪いことじゃない。悪いのだったら、パチンコだってまずいだろう。今日のニュースで、川上麻衣子が16万円相当を勝ったという報道がされていた。今時16万円勝って、それをすべて景品に変えている人がいるとは到底思えない。結果的に現金に還元しているのだ。あの回りくどいやり方で方を抜けているのは、非常にばからしい。最初から、店内の景品交換所でお金に換えればいいのだ。
 さて、そんな中で、宝くじというのは、そして特にジャンボというのは前後賞合わせて3億円という高額当選が魅力だ。毎年毎年、1000人以上が高額当選をしている計算になる(ジャンボは年末だけではないから)。身近にはいないが、いてもあまり解らないだろう。
 外国の宝くじ、特によくニュースになるアメリカの宝くじは、途方もなく巨額の当選がよくある。日本の風土には私も馴染まないと思うが、私は日本の宝くじ制度は国家による虚飾だと思っている。
 日本は国や地方の公共団体が胴元で、銀行(みずほだ)に販売を受託している。この国家による専売を、「民間にできるものは民間に」と言って民間にやらせると、恐らく相当に巨大な企業が誕生するだろう。3億円をあれくらい出したところで、痛くも痒くもないほど、巨大な収益が上がるはずだからだ。しかも一部を除いて繰り越しもない。繰り越しも4億までだ。そもそも、収支を計算していけば、多額の時効償金や、販売数による利益がそこに発生しているはずで、そんなものは、購入者に、経費を除いてすべて還元すべきだ。国に入れてしまえば、所詮これに関わる総務省などが、いいように使ってしまうに決まっている。事業や何かに回される金だって、当選者の善意の寄付の方がよっぽどいいに決まっている。
 繰り越しで金額を増やすのではなく、当選本数を増やせばいいだけで簡単なことだ。日本という国家は、国民のことなど全く考えていないと言うことの一例に過ぎないが、ありがたがって宝くじを買っている人に対して私は、目を覚ませと言いたい。
 いや、これは宝くじを買うなということではない。私も買っている。だが宝くじの背後に潜む嘘にもっといかれと言いたい。もっと大勢の人が当選して、夢を摑むことが可能な仕組みにできるのだ。
 ただでさえ、無駄遣いをしまくって金がなくなれば増税ばかりを考えて、身の回りの始末は何もしない国と政府だ。マスコミ、インターネット、様々な手法で国家に個人が影響を与えられる時代なのだ。
 国家が国民のことを第一に考えていないと、多くの国民が考えているような国に未来はない。
 宝くじ、ちょっとだけ買うかな。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です