由比敬介のブログ
星座
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星座

 星座の歴史は5千年くらいあるらしい。紀元前3千年くらいに黄道の12星座ができたという。1年12ヶ月という非常に実利的なものだろう。
 昔から不思議だったのだが、黄道12宮と言われる、いわゆる星占いの星座は、天球上における太陽の通り道だという。つまり、地球から見て太陽の方角にある星座が、その星座で、地球は太陽の周りを回っているから黄道は円になるわけだ。しかも、地軸は公転軌道に対して傾いているから、いわゆる北極星の辺りと、黄道の北極はその分ずれている。
 ところで、太陽の方角にある星座っていうことは、昼間、太陽が見えているときにそこにどの星座があるのか、というお話しだ。つまり見えないわけで、まあ、日の出とか、日の入りで太陽が見えないときに、その位置を類推することはできるが、何となく考えてみると面白い。
 さて星座だが、現在の星座の大本を体系的にまとめたのはプトレマイオスだ。プトレマイオスは2世紀ゴロにアレクサンドリアで活躍したらしいが、ギリシャ人らしい。アレクサンドリアはエジプトの都市だが、きっとそこで夜空を見ていたのだ。この時彼の「アルマゲスト」という書物に載っている星座は、全部で48だ。現在よりもまだ40少ない。まあ、実際に有名な星座のほとんどがこの中にある。
 その後、大航海時代を経て南半球でしか見えない星座が加えられたり、何人かの人が新しい星座を作ったり、中にはでかすぎるという理由で昔の星座を小分けにしたりと、長い歴史の中でいろいろ変遷があったらしい。
 現在の星座が定められたのは、1930年のことだ。
 星座は、見てみると、その多くが、どうしてこの名前に見えるのだろう?と思わざるを得ない。特に近世になって考え出された物のうち、名前からそのもの自体がどんなものなのかを思い起こすことができない星座に到っては、星の並びとの関連以前の問題である。
 彫刻室座なんて、どうしたらそんな名前が付けられたのか、想像もできない。レチクルなんていうのもある。レチクルっていったい何だ?
 ちなみに88星座の名前は、
1 やまねこ(山猫)/2 かに(蟹)/3 こじし(小獅子) /4 おおぐま(大熊)/5 こぐま(小熊)6 しし(獅子)/7 ろくぶんぎ(六分儀)/8  らしんばん(羅針盤)/9 ポンプ/10 りょうけん(猟犬)/11 かみのけ(髪の毛)/12 おとめ(乙女) /13 コップ/14 からす(烏) /15 うしかい(牛飼い) /16 かんむり(冠)/17 うみへび(海蛇)/18 りゅう(竜)/19 ヘルクレス/20 てんびん(天秤)/21 こと(琴)/22 はくちょう(白鳥)/23 へび(蛇)/24 へびつかい(蛇遣い)/25 わし(鷲)/26 こぎつね(小狐)/27 や(矢)/28 いるか(海豚)/29 たて(楯)/30 さそり(蠍)/31 いて(射手)/32 みなみのかんむり(南の冠)/33 ケフェウス/34 とかげ(蜥蜴)/35 カシオペヤ/36 やぎ(山羊)/37 けんびきょう(顕微鏡)/38 こうま(小馬)/39 ペガスス/40 アンドロメダ/41 みずがめ(水瓶) /42 みなみのうお(南の魚)/43 ちょうこくしつ(彫刻室)/44 うお(魚)/45 おひつじ(牡羊)/46 さんかく(三角)/47 ペルセウス/48 くじら(鯨)/49 ろ(炉)/50 きりん(麒麟)/51 ぎょしゃ(御者)/52 おうし(牡牛)/53 オリオン/54 うさぎ(兎)/55 ふたご(双子)/56 こいぬ(小犬)/57 いっかくじゅう(一角獣)/58 おおいぬ(大犬)/59 はと(鳩)/60 とも(艫)/61 とびうと(飛魚)/62 りゅうこつ(竜骨)/63 ほ(帆)/64 カメレオン/65 はえ(蝿)/66 みなみじゅうじ(南十字)/67 ケンタウルス/68 コンパス/69 おおかみ(狼)/70 じょうぎ(定規)/71 みなみのさんかく(南の三角)/72 ふちょう(風鳥)/73 さいだん(祭壇)/74 ぼうえんきょう(望遠鏡)/75 くじゃく(孔雀)/76 はちぶんぎ(八分儀)/77 インディアン/78 つる(鶴)/79 きょしちょう(巨嘴鳥)/80 ほうおう(鳳凰)/81 みずへび(水蛇)/82 とけい(時計)/83 レチクル/84 ちょうこくぐ(彫刻具)/85 エリダヌス/86 がか(画架)/87 かじき(旗魚)/88 てーぶるさん(テーブル山)
 ざっと見てもすごいでしょう。確かに星を結んで絵を描くっていうのは大変なことだけど、これは実際、全天を88に分けて、住所を付けたっていうことに他ならないわけだ。つまり、千代田区とか、豊島区とかと同じで、意味があっても、それを知っている必要は必ずしも無く、例えば、時計座に流星があったと言えば、その位置が解るという仕組みだ。
 しかしそれにしては、星座の区分はかなり入り組んでいて、よく分からない。
 しかも黄道12宮の星座なんて、長い歴史の中では位置も形も変わってしまうのに、それで人の運命が解ったりしてしまうなんて、不思議なのか怪しいのか、ともかく、面白いには違いない。
 空を見上げて、オリオン座は大概の人が解る。ペガススの四辺形も言ってあげれば大体解る。でも、アンドロメダ座は解らんぞ。空気がきれいなら、何となくアンドロメダ星雲は見えるが・・・・

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