由比敬介のブログ
ペリー・ローダン2
ペリー・ローダン2

ペリー・ローダン2

 ひょんなことからペリー・ローダンシリーズの原書の最新刊(既に最新刊ではないが、そのときは)を手に入れた。
 いや、買ってきてくれと頼んだだけだが、どうしても原書が見たかった。日本で探すのは大変なので、頼んだ。
 Nr.2273 2273巻だ。日本版が出るとすれば、1137巻の収録と言うことになる。現在のペースで行けば、2074年頃の発売と言うことになる。私は115歳だ。・・・・がんばれば読めるかも知れない・・・・仮にその頃原書で話が続いていれば、5900巻前後だ。こういうのを気の遠くなるような話というのだろうが。
 作者はホルスト・ホフマン。ハンドブックによると1076巻から登場する作家だ。
 ドイツ語なので当然読めない。
 装丁はまさに週刊誌らしくぺらぺらで、紙質も良くない。小説だけでなく、宣伝みたいのもあるが、日本の雑誌もそうだが途中に挿入されていたりする。ドイツで1.75ユーロだから日本円にして240円程度だろうか。オーストリアとルクセンブルクでは2ユーロ、スイスでは3.4スイスフランと、ドイツより割高のようだ。日本では、翻訳されて2話で1巻になり、さらに文庫で600円しないので、考えてみるととても安い。
rho2273.jpg
 ご覧の通り、表紙はむちゃくちゃな画だ。全体的に日本版の方が表紙絵も含めて洗練されている。ドイツのは、例えばアメコミと日本のコミックのような差を、その全体の装丁から感じる。
 しかしそれにしても2273だ。ここまで来たら多分、10000位を目標にしなければ、終わらないに違いない。逆算すれば解るが、この作品は1961年に開始されている。実に45年続いているのだ。2011年は50周年。2600巻が出る。イベントでもあるのだろうか?その年にドイツに行ってみたい。
 ローダンのメーリングリストによると、2273巻のタイトル「Der gefallene Schutzherr」は「落ちた守護者」と言うことだそうだ。いかにもというタイトルだ。こういうSFが、SFとして輝きを失わない国というのもうらやましい。決して日本もそうでないとは言わないが、ここまでベタではない。
 先日友人と話をしていて、彼は栗本薫の「グイン・サーガ」を読んでいるのだが、「グイン」もいよいよ99巻が発売されて、作家の公言である100巻を目前に控えている。100で終わりそうもないと言うことだが、実にこれまた偉業と言うべきだ。
 私もそうだが、その友人も、周りでグインを読んでいる知り合いがいないと言っていた。私の周りにもローダンを読んでいる知り合いがいない。にもかかわらず、新刊が出ればどちらも多くの書店で平積みになっているし、継続して出版されたり、特集の本が出たりするわけで、相当が売れているはずだが、書店で誰かが買う姿も見たことがない。ちょっとした不思議だ。
 ただ、日本でローダンを読める人口が仮に6千万人くらいだとして、知人の平均人数が500人くらいとすれば、その中に一人読者がいれば、12万部売れるわけで、1巻の売り上げは6千万円。粗利が10%しかないとしても600万円有るわけで、そんなに売れていないかも知れないが、大きな書店で10冊以上平積みされているのを見れば、あながち夢の数字でもないかも知れない。文庫だし、あるいはもっと売れているかも知れない。・
 少なくとも、翻訳開始時とまで言わなくても、今年から毎月刊行ということなので、すごく売れていることだけは確かだ。
 これ以上ドイツに差を開けられないためには、最低月2冊刊行が必要になるが、そんなに出ても読めないと言うことがあるかも知れないので微妙なところだ。普通の本よりは早く読めるが、内容にムラがあるので、つまらないときは時間を食う。人によってつまらないと感じる基準はバラバラだと思うので、一概に言えないが、もし儲かっているのなら、翻訳者を倍にして、やってもらいたいな。
 ところで、裏表紙に出ていたグッキーの人形は、けっこう可愛いので欲しいな。

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