今更、「ドラゴンボール」を見ている。
私が「ドラゴンボール」を最初に見たのは、1984年、連載開始から、ほぼ9~10年間にわたって、少年ジャンプで読んでいた。たまたま、職場がそういう環境にあったからで、そうでもなければ、マンガ雑誌は普段ほとんど読まないので、ドラゴンボールを知ることもなかっただろう。転勤になるまで、毎週読んでいた。と言うことは途中までしか読んでいなかったと言うことだが。
アニメなど尚更知らなかったが、最近、アニメ専門チャンネルの「ドラゴンボールZ」だけを見ている。なぜ、「Z」なのか知らないが、そういうタイトルだ。
昨年、単行本を読んでしまったのがきっかけだ。面白い。
連載当時はそれほど面白いと思っていたかどうかは覚えていないが、よく描けている。
このエントリーを書くに当たって、ちょっとインターネットで調べてみたら、「アニメ」と「ゲーム」に関するサイトはたくさんあるが、オリジナルのコミックに関するところは非常に少ないことが判った。・・・・というか、オリジナルに偏ったところはまず無いかな。
アニメを見ていて思うことは、何という長さだろうと言うことか。本であれば数ページが、もののみごとに数話分に分かれていたりする。しかも、アニメのオリジナルの挿話があるので、すごく長い。始まるまでのあらすじの紹介も長いし(八奈見乗児氏のナレーションは、あ、伴宙太だと思うが)、コミックのスピード感はアニメにはない。
私の場合、コミックが非常に合っていたとみえて、アニメのオリジナルストーリー部分は余分以外の何とも感じない。あそこまで原作に忠実に会話などをトレースしているのにもったいないな、と思ったりする。
現在は、魔神ブウという敵が最後の変身をした後なので、もう最後の最後と言うところだが、きっと余分な話を挟んで、大分かかるのだろうな、と思う。
何度か書いたが、私は「横山光輝の世界」等というホームページを作っているが、マンガには非常に疎い。もちろん、知らない人よりは知っている。うちの母親よりも知っている。しかし、横山光輝作品を除くと、極端に寡読(という言葉があるかどうか知らないが)になる。
先ほど書いたほぼ10年間は、1週間に10誌ほどのマンガを読んでいたので、実は読んでいないわけではない。「ゴルゴ13」だって、「こちら葛飾区・・・」だって、「美味しんぼ」だって読んでいた。でも今は読んでいない。
当時読んでいた作品で、単行本を買ったのは、「傷追い人」「北斗の拳」「カムイ外伝」・・・くらいかな?それ以外で単行本として持っているのは、「鉄腕アトム」「火の鳥」「ブッダ」「ブラックジャック」他、手塚作品が後数点、「バイオレンスジャック(2度読む気はしない)」「デビルマン」「巨人の星(新旧)」「俺の空」「硬派銀次郎」「エイトマン」「夕焼け番長」「ズウ」「人間交差点(数冊)」これで全てだ。・・・「勝手にシロクマ」って言うのがあったな。
いずれにしても、半分以上は本当に子供の頃に読んだ作品だ。
先ほど書いた10年の後は、いわゆるマンガ雑誌をほとんど読んだことがない。だから、いまだに「山口六平太」や「美味しんぼ」が連載されていると聞くと、ただ単に驚いてしまう。みんな「ゴルゴ」や「こち亀」になっていくのかな?という感じだ。
さて、そんな私が、昨年、ひょんな事から「ドラゴンボール」を読み始め、はまってしまった。ああ、こんなものは子供の読むマンガだ、と思いながら、楽しい。
まあ、考えてみれば、「暴れん坊将軍」や「水戸黄門」と、「ドラゴンボール」の荒唐無稽さに違いがあるとは思えないので、仕方ないなと思う。将軍が年がら年中市中をぶらぶらしていたり、水戸藩の一家臣が、どこへ行っても剣術ナンバーワンだったり、飛び猿(古いか?)なんていうのは、大砲でもやられない人間だったような記憶がある。
そういう意味では、「ドラゴンボール」は、西遊記を底辺に置き、作中で妙なリアリティーを作っているので、決していい加減な作品ではないし、1億部強を売った作品だけのことはある。・・・・何という印税の額になるのだろう!
また、ネーミングや、ギャグのセンスは、今では古い部分もあるだろうが、非常に好ましい。アニメのもう一つの問題は、恐らくこの鳥山明のウイッティなギャグを表現できていないところだろう。「Z」しか知らないが(しかも途中から)、どうもまじめすぎていけない。
まあそれでも、「横山光輝」ファンとしては、責めてあのくらい原作に即したアニメを作ってくれれば、幸せだな、と思う。