朱里エイコは昭和の歌手で、何と言っても有名なのは『北国行きで』だと思う。ついでに言うならアニメ『アニマル1』の主題歌も歌っていた。
その朱里エイコの『白い小鳩』はまさに昭和の歌謡曲なのだが、まず歌が上手い!
声は出る、音程は安定している、これだけでももう、そんじょそこらの歌手の追随は許さない。
よくパンチがあるという表現を使うが、さすがアメリカで活躍していただけのことはある。
山上路夫の歌詞もなかなかいいが、何より都倉俊一の曲がいい。山口百恵といい、ピンクレディーといい、山本リンダといい、どうしてこういう曲が書けるのかと感心する(横審の委員としてはどうか知らないが)。
「いつかはき~っと」というところの歌声がしびれる。素敵だ。
この町で 生れたのよ
悲しみだけ うずまく町
どこか遠く 逃げたいわ私は白い小鳩
生毛(うぶけ)さえ 消えぬうちに
夜の酒場 つとめ出して
流れ者に だまされた
あわれな そうよ 小鳩
いつかな きっと みじめな 私も
この羽根 広げて 遠く遠く 旅立つわ
あの汽車に 乗れる時を
夢に抱いて 生きているの
いつか きっと とび立つわ
私は白い小鳩泣きながら 生きて来たわ
想い出せば いつも私
ここの町は 泥沼よ
私はもがく小鳩
世の中に 出ておゆきと
死んだママが 言っていたわ
そうよ けして 負けないわ
私は 負けはしない
いつかは きっと みじめな 私も
この羽根 広げて 遠く遠く 旅立つわ
あの汽車に 乗れる時を
夢に抱いて 生きているの
いつか きっと とび立つわ
私は白い小鳩
この歌は椎名林檎もカバーしているが、個人的には朱里エイコに軍配を上げる!
もう10年以上前に亡くなっているが、惜しい!
下のアルバムは『ジョーのダイヤモンド』も入っていて、お勧め。