由比敬介のブログ
ある愛の詩
ある愛の詩

ある愛の詩

「ある愛の詩」といえば、ライアン・オニールの70年頃の映画と相場は決まっているわけだが、実は今日、TBSでDoCoMoドラマスペシャルと銘打って、同名のドラマが放送された。
 タイトルから言っても、私が見るようなドラマではないのだが、実は、知人がエキストラで出るというので、観た。そして無為な2時間を過ごした。
 テレビドラマの黎明期でもあるまいに、よくぞここまで頼りないドラマを作った!と言いたい。ドラマのTBSが泣く。「渡る世間・・・」でも観て、考察し直した方がいい。
 ストーリー展開の甘さとご都合主義は、まるで日本テレビの「ベタなドラマ・・・」をそのまま観ているのではないかと思うほどひどい。
 原作にどれほど、ドラマとしての作品が負っているのかは知らないが、私が原作者だったら、泣くに泣けない。いや、実は原作そのままだとしたら、それはそれで・・・・
 何のために出てきたのか解らないNo.1ホストを始め、悪い父親ぶって、全くただの平板な父親でしかない神田正輝(いや、逆にあの妙な物わかりの良さは、悪い父親なのか?)
 浅野ゆう子が、「いつ私がミラノって言った?」という台詞に至っては、もはや救いようがない。
 しかも、田舎者のたくみ君に無理矢理DoCoMoのテレビ電話を持たせるという、スポンサーのためにだけ作られたこのドラマの、ありようがさらに腹立たしい。
 そういう意味では、おぎやはぎのCMだけは面白かった。
 声楽コンクールも、あれで一等賞はないでしょう。少なくとも私にはそう聞こえた。綺麗なだけの声で、ディーヴァは片腹痛い。
 いっそのこと、主人公が沖縄に行った時点でたくみ君の死体が浜辺に流れ着きでもすれば、少しは昔の「愛の詩」に近づけたかもしれない。
 それと、結局あの中越典子はどんな役回りだったのだろうか?小道具以上の役回りではない。あ、それはイタリア帰りのピアニストも一緒だが。
 訊いてみたら、エキストラに加わった友人の部分は、一カ所はカット、もう一カ所はカメラからはけていたという。二重の意味で意味のない二時間だったわけだ。
 TBS、水戸黄門の方が、100倍よくできているぞ。
 

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