由比敬介のブログ
西武の優勝
西武の優勝

西武の優勝

 パシフィック・リーグのプレーオフが終了し、西武が逆転優勝を果たした。9回にダイエーが追いつきながら、王監督の喜びのダンスが仇になったか、10回に逆転されてしまった。
 プレー・オフは2位と3位のチームが3試合して、勝ったチームが1位チームと5試合する。引き分けなら1位チームが勝ちと、一見、1位チームが有利に見えるシステムだ。しかし、3試合を勝って勢いを持ったまま1位のチームに当たることを考えると、試合間隔の開いた1位チームは必ずしも有利だとは思えない。
 文章だって、書かないでいると錆びるが、書き始めて乗ってくれば、書かない頃よりはいい文章が書けるものだ。慣れというのは恐ろしい、とよく言うが、慣れは効果的でもあるのだ。
 さて、そんなことでダイエーは、4.5ゲーム差を付けて1位になりながら優勝を逃したわけだが、奇しくも今日はそんなダイエーの本体が、民間主導の再建案を決めた。ホークスも手放さないそうだ。なんか球団に関しては近鉄と似たような臭いがしてきた。
 もちろん、バファローズは赤字だが、ホークスは黒字なのかも知れない。
 だがそれでも、近くにダイエーがあって、お買い物でメリットを受けている人たちはどうか解らないが、少なくとも銀行に多額の債権放棄をしてもらい、その銀行には多額の税金が使われ、結局のところ、自分たちの税金もそこに使われていることを考えると、せめて役員くらいは総辞職し、退職金ももらうなよと言いたくなる。
 なんだか国や行政、政治など、あらゆる巨大な機構に対して感じている不条理とも言える有り様への憤慨や怒りは、大企業でも一緒で、所詮は日本という国とそこにいる日本人に共通なことなのかも知れない。あるいは自分も含めて。自分自身はそういう立場になったことがないので、そうなったとき、どういう決断を下すのかが今ひとつぴんと来ない。
 いや、国外に目を向けてみれば、大統領選挙だって結局は互いのこき下ろしあいで、現職は何一つ非を認めず、互いに自分が一番だと言い合っている。私もブッシュは嫌いだが、ケリーよりは顔はいいように思える。
 恐らく、世界のあらゆる国と国民は、あるいは一つ穴の狢なのかも知れない。
 
 どういう宗教や思想信条を持ち、生きていくかは、その人の持って生まれたものや、育ち、その時々で目にしみ身にする他人の意見、様々なものやことが影響するだろう。生まれつきの政治家もテロリストも慈善家もいはしない。だが、政治家の家庭に生まれた子供は政治家になる可能性が高い、とか、中東に生まれた子供の方が日本に生まれた子供よりもテロリストになる率が高い、とか、皇室に生まれた長男は天皇になるとか、環境がそう決めるケースは少なくはない。
 でも、スポーツ選手になるには努力だけではなれない。まして一流と呼ばれるためには才能以外に運も必要である。いや、その才能を持って生まれることが既に運の一部でもあろう。
 ダイエーの敗退と再建問題。別に対比でもなければ、フィールドも違うが、何かちょっと、ダイエーの不運を思った。不運という言葉が適切でなければ、今日の運勢・・・困難にぶつかる日でしょう。でもいいが。
 昨日、塞翁が馬という話をした。私は同じような意味でも「禍福は糾える縄のごとし」という表現の方が好きだ。どうも、塞翁が馬は、幸・不幸が交代交代というイメージが強すぎてしっくり来ない。常に同居している感が糾える縄にはある。何となくだが、うまく渡っていけば幸せな糸をたどっていけそうに感じられないか?
 恐らくそれが努力というものかも知れない。いい努力をしたいものだ。
 蛇足だが、今日ヤクルト・阪神の最終試合が行われた。8回のラミレスの打席で、阪神の井川は、敬遠をした。恐らく、打点王を争っている金本のために、ラミレスにホームランでも打たれてはかなわんと言う首脳陣の考えかも知れない。明らかに井川は不満そうだった。多分金本も。一人ラミレスは笑っていた。
 今年は野球界が騒々しかった。それもこれも、赤字球団が多いからだ。毎年のように打点やホームランに関わり、最後にこういうことが行われる。そもそもこういう体質を変えない限り、野球界が再生することなどあり得ない。井川には指示を無視して、ラミレスと勝負して欲しかった。
 努力というのは闇雲なものではないのだな、と思う。適切な努力が必要だ。自戒自戒。
 

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