由比敬介のブログ
民主党代表の後任
民主党代表の後任

民主党代表の後任

 小沢一郎がようやく民主党の代表を降りた。
 上がり始めた政府や麻生首相の支持率が、どの辺にその根拠があるのか解らないし、今回の補正予算を見ても、政府が小泉以前に戻ろうとしているように見えるのは、たぶん錯覚ではない。
 
 ぼくは民主党支持というわけではないので、仮に民主党が政権を取っても、郵政民営化の撤回などということをしようとすれば、それには反対だ。といって、小泉支持でもない。最近では小泉-竹中の改革に批判的な人も多いが、ぼくはあまりそう思っていない。彼らのやったことは万全ではないし、規制緩和に関してもバランスが悪かったことはある程度事実だ。だが、規制緩和しなくて良かったのかと言えば決してそうではない。物事に完璧な成功や失敗などというのはない。
 そういう意味では、麻生内閣の施策だって、いい面もあれば悪い面もあるといったところだが、景気対策として行った高速道路の1000円乗り放題なんていうのは、正直言って大失策だ。ぼくは元々(というのは温暖化などが叫ばれる以前から)、車の数が増えることには反対だった。ただこの反対は,大声で言っても仕方のない反対なので、今でも、そうは言わない。しかし、地球温暖化を闇雲に信じているわけではないが、少なくとも国家の政策としてCO2削減目標があるなら、車をたくさん走らせてどうする?と思う。
 むしろ、運送業などの業務社だけ、高速道路を安くして、一般の人は高くすればいい。その代わり、JRの料金などを安くもできないだろうから、定額給付金の額を増やせばいいのだ。これには、車を運転しない自分自身のやっかみも少しは入っているが、高速道路を利用する一部の人間を利するようなやり方、しかもそのために国民から均等に取っている税金を投入するわけだから、構図としては、車を運転しない人間から金を取って、車を運転する人間に渡しているようなものだし、根幹は、トヨタを初めとする自動車会社へのてこ入れに過ぎない。エコカー減税なども含めて。
 民主党の高速道路をただにするというのは、一見それより悪そうだが、必ずしもそうではない。無料になれば、料金所が全ていらなくなる。また、ETC]も必要なくなり、ETCで儲けている独立法人もいらなくなる。
 かつてぼくは、税金を全て消費税にして、他の税金を全て廃止するという意見を書いたことがある。きっと税務署勤めの人たちと、多くの税理士さん、会計ソフト会社などからは噴飯ものの意見かも知れない。でも、税の徴収に関わる国や地方の仕組みは限りなく簡素化でき、経費削減になることは間違いない。
 さて、話がそれ続けているが、小沢一郎の後釜に、テレビでは案の定、岡田、菅、鳩山という名前が取りざたされている。この旧態依然とした発想そのものが、民主党の、たぶん限界だ。個々に野田という名前が連なっても同じだ。
 ここで政権奪取したいなら、せめて最低でも長妻、欲を言うなら馬淵、細野、蓮舫という名前を並ばせたい。
 そして、馬淵か細野にやらせたい。細野はまだ40にもなっていないが、今、やらせてみたい。そもそもじじいにならなければ総理大臣になれないなどというのはおかしな話だ。
 人間年を取ればそれなりに経験を増えるし、磨かれる能力もたくさんある。だがこと政治に関しては、必ずしもそれがいいことばかりではない。長いものには巻かれたり、勝手に清濁併せのんだり、失われるいい資質も多くあるのだ。
 もちろん若いからといっていいわけではない。若くても上記の才能を持った政治家はたくさんいる。ことに自民党には多い。
 世の中を変えるということは、時に危険と表裏一体だ。より悪くなる可能性だってないわけではない。だが、闇雲に独裁的に変えるわけではないから(議会制民主主義だし)、その一人の能力が全てを決するわけではない。年を取っていたって、1年で投げ出したり、「総理の専権事項」というこれこそ独裁的感覚の錦の御旗を掲げて、世論を無視しながら選挙を行わない、現状の総理もいるわけで、彼らだって、彼ら単独で政治を行っているわけではない。
 30代40代の若手に(世間ではおじさんと言われる年齢ではあるが)総理をやらせ、アクティブに世の中を変えていくことが必要だ。
 日本は大統領がいない。国民が直接国の代表を選べない。選挙で選ばれた政治家がそれを選び、あたかも国民の意思がそこに反映されているようにいうが、そこからはオバマは生まれてこない。アメリカ式が必ずしもいいとは言わないが、宮崎や大阪の例を見ても、直接選挙で選ばれたトップが行う政治は、代議制よりも身近である。少なくとも、おれは麻生を認めないという人間は、政府への不支持率という世論調査で、かなりの数に上るのが想像できる。彼を支える衆議院三分の2という数は、郵政民営化をと打て行われた選挙で勝ち得た数字だ。その中にぼくの1票も入っている。郵政民営化は当時も今も賛成だからだ。だが麻生政権は支持しない。ここにはぼくの1票は元より、誰の票も入っていないのだ。
 ぼくは昔から、河村現名古屋市長に民主党の代表をやらせたかった。だが、彼が総理になることはないだろう。もっと若手にやらせたい。人生が80年くらいだとすれば、40歳はもう人生の半分だ。総理をやる権利は十分にあると思う。
 細野豪志よ、馬淵澄夫よ、菅や鳩山、岡田など放っておいて、代表戦に出馬してくれ!
 若いから心配で、年寄りだから安心などということはただの幻影だ。
 
 
 

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