由比敬介のブログ
前原 誠司
前原 誠司

前原 誠司

 民主党の新代表が決まった。テレビなどでもよく見る前原誠司氏だ。
 永田町の郷ひろみと言われているそうだ。
 前の岡田代表が愚直なくらい真面目で、今回敗北した割には、若いだけであまり面白味のない代表を選んだという印象だ。
 小泉純一郎が持つカリスマ性の一つは、何となく親近感を覚える雰囲気にあると思う。時折いいかげんなことをいいながら、強く押し出すときは押し出す。そのメリハリの中に、妙に庶民的な部分も覗かせる。そしてサプライズと言われる、これまで他の人がしてこなかったようなエキセントリックな人事などをわざと仕掛けてくる。
 この、怪しげなまでに強烈な印象を持つ総理を敵に回して戦うためには、徹底的に真面目に行くか、同じ土俵で戦うかと言うことになろうかと思うが、既に真面目路線は敗れた。だが、改めて選ばれた代表もまた、若いだけで代わり映えはしない。
 むしろ菅直人が持つどこか間の抜けた部分の方が勝負にはなったかも知れない。
 あるいは、立候補すらできなかったが、河村たかしの方がインパクトはあった。
 むしろ、こんなやつを代表にするのかよ、くらいの方がいいのだ。
 相変わらず小沢だ、菅だと言っているのは、自民党が、亀井だ高村だ、平沼だと言っているに等しい。前原は、結果的にその延長線上だ。
 今国民が注目しているのは、ドラマチックな変革と、あり得ないかも知れないが、面白味のある人選だ。
 これまでの政治家然とした政治家がこの国を悪くしたと、国民は何となく思っている。それは必ずしも正しくはないが、国民全体が、政治家にその責を押しつけることで、不満のはけ口にしているのだ。
 だからこそ、非常に緻密で正しい政治を望みながら、それを実行する人物にはテレビ的でヒロイックな容貌や性格を求めている。破天荒さが無ければいけないのだ。
 少なくとも前原氏にはそれは感じない。
 民主党のマニフェストにはいいことが沢山書かれている。与党よりも野党がいいことを書くのは当たり前で、実際は国民の多くがそれを望んでいるにもかかわらず、どうせできないと踏んでいるわけだ。
 であれば、少しでも改革が先に進みそうな小泉自民党を支持しておこうというのが今回の選挙の結果であり、全幅の信頼などでは決してない。
 民主党が政権奪取を目指すのなら、もっと覇気を感じる、そしてヴァーサス小泉を買って出られるだけのインパクトを持った人選をしなくてはいけない。
 前原誠司を代表に今選んだ段階で、民主は勝負に負けている。
 今回民主に鞍替えした横光勝彦は特捜最前線に出ていたが、それこそ藤岡弘、のような、愚直でも何かを持った人物を引き入れてでも勝負した方がいい。
 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です