由比敬介のブログ
PSE
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 最近テレビのニュースなどで話題になったので、初めて知った「電気用品安全法」という法律がある。
 家電製品などにPSEというマークが付いていないと、個人取引は別にして、売買ができないというものだが、中古品販売業者などが、猶予期限の延長などを、経済産業省に求めている。
 PSEマークがつけられるようになったのが2001年からだから5年間の経過措置ということになるが、例えばうちのテレビは94年製造だ。当然PSEなんていうマークは付いていないが、きれいに映る。電化製品の寿命など、長ければ10年以上は軽く持つはずだ。オーディオなんて、何十年も前のものが貴重がられたりする。
 これらが公然とは売買できなくなるという法律だ。
 うがって考えると、これからは中古業者を介さないで、ネットオークションで個人売買しなさいという法律だ。といって、冷蔵庫や洗濯機はどうもうまくそこにはまらない気もする。
 物余りの時代みたいな表現はバブルの頃だったろうか?三種の神器とやらで冷蔵庫や洗濯機、テレビがもてはやされた時代から半世紀が経ち、リサイクルなの法律ができている裏で、こんな法律が施行されていたのだ。
 家電が火を噴いたりする場合、それは中古か新品かはあまり問わないように思う。もちろん、PSEが付いているということは、メーカーが責任を持つということだが、では付いていなければ責任を持たないのかといえば、先日のナショナルの件もあるが、大手のメーカーは責任を取らないでメーカーの印象を悪くするよりも、きちっとした顧客対応をして好感度を上げる方を選ぶ時代だ。尤も、三菱ふそうのエンジンみたいな例もあるから、全てがOKな訳ではない。
 
 ただいずれにせよ、中古業者を通じた商品は、あらかた誰かがしばらく使っていた物で、安全性は保たれている物が比較的多いような気もしないでもない。
 何でも日でも一様に法律で縛っていくのは「構造改革」などと、わざわざ竹中直人を使って高いCM を流している政府としては、なにやら時代に逆行する雰囲気も漂う。
  2001年以降の製品にはPSEが付いているから100%安全と、政府が保証しているわけでもない。であれば、その印の有り無しだけで、何かを規制するということは、どうやらお役所らしい非常に枠にはまった、お間抜けな対応のそしりを受ける部分もあろう。
 経済産業省の担当が、「周知が十分ではなかった点は反省・・・」とテレビで述べていたが、彼らの反省はどう見たって口だけだ。この場合必要なのは、「反省」ではなく、「謝罪」でもない。
 現実に即してどうなのかをしっかり再調査して、法律の適用を柔軟に対応させることではないんだろうか。
 危険運転致死罪なんて、甘々の法律が、酒飲んで事故を起こした全員に厳密に適応されるならともかく、こっちは軽くて、せいぜいリサイクルで、ゴミを減らす役に立っている中古品の流通を否定して、さらにゴミを増やすような法律を、頑迷に遵守させようというのが、実はこの国のありようなのだ。
 国会で賄賂を渡したメールが偽物だったかどうかなどという些細なことで議会が空転しているような、目端の利かない議員さんたち(自民党はうまく利用しているのかもしれないが)が、国を牛耳っているのだから、やむを得ないのかな・・・・・
 こんな厭世的な気分が、実は投票率を下げているっていうことなんだがな。
 個人的にはPSEが制定される以前の家電は、個人の責任で購入する限り、販売業者も扱っていいというのが、非常に論理的に見えるのだが・・・・

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